中崎緑地の松林を守る会

由緒ある明石「中崎緑地」松林の伐採を止め、消防分署計画の変更を求めます
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写真クリックで拡大:明治、大正期の中崎緑地

新中崎分署建設にかかる公開質問

2023.11.6 提出 PDF版(A4:4ページ)

  1. 救急車両・消防車両の出動経路等の実態等
    • 現中崎分署においては、国道28号線が渋滞している時、救急車両は市庁舎アンダーパスを出動経路として使用しているのか、いないのか、実態を説明してください。
    • 現中崎分署においては、救急・消火活動後の入庫の場合には、国道 28 号線だけを救急車両・消防車両の経路に限定しているのか、いないのか、実態を説明してください。
    • 新中崎分署においては、国道28号線の渋滞時のリスク対策として、また、国道28号線が交通事故または津波・高潮被害等によって通行不能になった場合の対策として、複数の出動経路を確保することを必要としない理由を説明してください。
  2. 南海トラフ地震の津波による車両の浸水被害対策
  3. 車両の転回スペース
  4. 新中崎分署棟の高さ及び配置図
  5. 西庁舎跡地への新中崎分署棟の建設
  6. 新中崎分署と新市庁舎
  7. 都市計画審議会での説明の内容
  8. 明石市が行う開発行為
  9. 緑地協定推進拠点
  10. 市民参画手続
  11. 都市のインフラとしての緑地
  12. 市民の意向調査の実施
  13. 意見交換会手続の再度の実施

以上


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なにが問題?

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10/30市説明で紛糾

説明会(意見交換会)を継続するよう要請 2023.11.6 PDF(中崎緑地の松林を守る会)

 この写真は 2023.11.3(祝日の午後4時頃)撮影しました。青信号ですが、前に進めません。ブレーキランプが灯いています。横断歩道前後の黒と白のクルマ……、この車列に向かって左側には明石市役所の新庁舎計画があります。車列の右側、緑が多く見えるところが「中崎遊園地」。遊園地とは歴史的な名所旧跡のようなもので、今では名ばかりです。名物あなご丼のかね正が赤信号の背後に隠れていて、その駐車場をはさんで高層マンションが目立ちます。
 この中崎遊園地が消防署建設予定地になっていて、緑地(遊園地)はなくなるという計画になっています。市役所新庁舎建設にともない、現在すでにある消防署も新庁舎向かいに引っ越すというわけ。渋滞になっている道路は「国道28号」です。かつて国道フェリーがあったころは、二車線交互通行でしたが、フェリー乗船待ちのクルマがときには「▲時間待ち」という大渋滞で、これはひとつの景色になっていました。ですから、西行きはむりやり事実上三車線だったのです。フェリーが廃止になった現在は当時ほどではありませんが、なぜか週末になると渋滞が常態です。路肩が狭く三車線はギリギリです。今は、流れているクルマですから、三車線にはなりません。ノロノロ走るだけです。消防車はこれでは困ります。

 消防署の前には「駐停車禁止」のゼブラ帯がしばしば描かれます。どこかで見たことは、あるでしょう。うっかりゼブラに進入してしまってパトカーに見つからないかとヒヤッとした人はいると思います。つまり、新庁舎と消防署の間はゼブラ帯になるようです。新庁舎は北と南に出入口があり、北側の道路は駐停車禁止になっており、消防車と救急車が8台ズラッと並び壮観です! 新庁舎北側にはタクシー乗り場ができるらしいですが、実車になっても運転手は左右を確かめ前方に進めるかどうか確認要です。
 救急車は2台配置予定。消防車より出動頻度は多いでしょう。車輌全長11メートルのはしご車が1台配置予定。はてさて、ゼブラ帯で出動できたとしても、サイレンで警告走行しても事故を起こしてまでは無理ですから、どうなんでしょう……?
 市役所の新設計画は実際の建築に向け進行中です。しかしながら、消防署移転は計画半ばです。現在地からの出動であれば国道28号を避ける方法もありルートは複数選択できます。けれど、中崎遊園地跡にしてしまうと、どうしても28号を通ることになります。国道28号に面することで、「出動が迅速になる」とか「現在より秒単位で速くなる」とかの声が聞こえてきます。果たしてそうでしょうか? むしろ「遅くなってしまう」ことは当局、考えないのでしょうか? 現場に精通した人たちは、じつは……と思っているのではないでしょうか! 市民の利益を優先し、見直そうという決断が求められているのではないでしょうか!

***

 新庁舎の前、撮影のためにカメラを向けていると、中崎遊園地を通行する人が多くいます。30分くらいで3,4人は通ります。ちゃんと調べてみないと、ですが、利用者がいることは確かです。数年後、新庁舎を訪れた人がホッとする場所、イライラを落ちつかせる場所、子どもの退屈を愉快にかえてくれる公園にしましょうよ。夏の日射しから防いでくれる木を増やしましょう。消防署はほかの場所にして、ここは「公園」。ゼブラ帯もいらない。客を乗せ、タクシーはスッと走れて時間に無駄がない。
 今の中崎遊園地に車椅子利用者のためのスロープがあります。だったら、新庁舎からも公園に進めるような仕掛けはできないか? できれば、国道をまたいでその上を。今は設置されていませんが、車椅子で勤労福祉会館や駅方面へ、安全に進めるなら市役所は一気に近くになります。高齢者は、健康のために歩こうと思うでしょう。10分少々で行けます。バスを待ってるより速いですよ!

 明石市消防局が作成公式発表している2023年1月改定(2021年1月策定)の「新中崎分署棟建設基本計画」(PDF版 市のホームページ)にそって以下、あらわしました。

市の計画書より

 市のイメージは右図のとおりです。市役所新庁舎の周囲は空白がたくさんです。空白部分は新庁舎計画部分で、言ってみれば、消防署を移転させるに「候補地」はいくらでも?あるのです。は、言いすぎ。けれど、市が検討するには、「候補地」であることには変わりありません。それが、よりにもよって、なぜ緑地(公園)をつぶしてまでなの?
 新庁舎に比べて消防署は小さく見えます。その実際の大きさ(見え方)を推測してみました。
 「3階建て」ですが、1階は大型車輌が入るため一般住宅(マンション)の「4階建てに相当」するようです。たまたまご近所にマンションがあり、ちょうど5階からタイルの色が変わります。これを尺度につかい、推測が入ってしまいますが、敷地に対してスケルトンの箱を置いてみました。景色がどれだけ隠れるのか見えるように透き通らせました。

 地上を歩いて見える景色、新庁舎の出入り口から見上げたら……をイメージしてみました。新庁舎の2階以上から見える景色は想定していません。

 車庫の東寄りに消防車が6台、西寄りに救急車が2台の計8台がずらっと並び、出動に備えます。出動を容易にするため、「消防車出入口」の文字が大きく道路に描かれます。ゼブラゾーン(上述)と言われる道路交通法による駐停車禁止規制です。


新中崎分署建設にかかる公開質問書」より関連項目

「新中崎分署棟建設基本計画」(PDF版 市のホームページ

3. 車両の転回スペース
(1) 建設基本計画26ページ1階平面図に「車両転回スペース7m」と記載しています。車長11mの大型車両の前後の展開が、この7mの範囲内で可能なのか説明してください。
(2) 複数台の車両が出動する場合、あるいは、大型車両が入出庫する場合、新中崎分署前の国道28号線の通行制限時間はどれぐらいの長さを見込んでいるのか。説明してください。

4. 新中崎分署棟の高さ及び配置図
(1) 建設基本計画には、新中崎分署棟の高さの記載がありません。また、イラストのような配置図が掲載されていますが、道路境界や隣接する建物と新中崎分署棟との距離が分かる配置図が掲載されていません。この2つが記載・掲載されていない理由を説明してください。
(2) 建設基本計画には、新中崎分署の建設のための土地造成は、都市計画法に定める開発行為に該当するか否かの記載がありません。兵庫県との協議のスケジュールも記載されていません。このような重要事項を記載していない理由を説明してください。


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探訪 城下町・明石

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 中崎遊園地(中崎緑地)の由来、歴史についてみていきたいと思います。市民自治あかし連続講座(2023.10.29)で学んだことなどを参考にしています。
 「明石は城下町です」。地図には、外掘・中掘を表現しましたが、さらにお城内部に内掘があるということです。
 消防署や市役所(新庁舎)の位置関係を確認してください。地図を見やすくなるように拡大しました。そのため、文字がぼけています。

以下「中崎遊園地の歴史と文化」(2023.10.30市提供)より。神戸側の「舞子」は水に恵まれず隣接する「垂水」か「明石」のどちらに合併するべきかという過去があったようです。水に潤沢だった明石ですが、農耕に適さなかったという地もあったといい、それが明石城南部地域であり、それ故に築城の選定地にもなり、城下町にもなったということのようです。

 モノクロ地図の南部、松林なのでしょう。緑地が表現されています。お城の松(?)も描かれていますね。南部の緑地が NAKASAKI PARK です。松林の北は水色で表現されていますが、掘ではありません。たくさんの船が描かれています。にぎやかですね。ここは、元から海だったのではなく、土木事業で人がつくった入り江(運河)です。城主が必要として行った事業です。土砂を南側に積み上げました。そして、堤防にし、防風のため、堤を固めるために松を植えた。今では埋め立てられていますが、明治35(1902)年は運河が残っていたということですね。
 「中崎遊園」あるいは NAKASAKI PARK と表記されるように、景勝地として有名だったようです。

 NAKASAKI RARK をクローズアップしました。運河造成時の土砂を積み上げた場所を確認してください。ピッタシあっているかどうかは目安としてください。かつての運河は町並みになっています。東端(右角)にある中崎公会堂は造成された堤防からは離れています。国道28号が海岸線に相当するようです。

 写真、下↓。浜光明寺(現、光明寺)から東方向の景色では、右手(南)に松林が見えますね。

 写真は、播磨学研究所(明石文化財調査団)2007年『ふるさと明石・写真帳』より


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もっと知りたい 中崎遊園地

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 「遊園地」は明治・大正期に名付けられたらしい。遊園地らしい風景はなく、ひっそりしずまりかえっている。「あそこには松しかなく、大事なものはないよ」「松は伐らないでどこかに移すよ」(どこかから聞こえてきた声)
 移植するには手間も金もかかるでしょう。移植するほどに値打ちがある松と思えない。でも、このまま、あるままにしておくなら、立派な緑だ。幹も太いし、それなりに大きい。ふつうに考えて、もったいない。誰かが草を刈ってくれているのね。踏み跡もある。今は通路程度かな。ここに居たら、クルマがすぐそばを通るけれど、姿が見えなければ気づかないくらい静かだ。聞こえてくるのは信号機の、ピッポー、ピッポー。
 踏み跡を右に折れると、なんと大理石の立派な机がある。椅子が4脚もある。哲学の道、あるいは思索の広場、野外読書室でもあるようだ。これは金がかかっているゾー。消防署ができるとなると、取り除かれるのだろう。すわってみたら、なんとか座れる。机はツルツルしていて、書きものも出来そう。これからは寒くなるから、もっと早くに気づいていれば本でも読みたい。ちょっと暑いかな? 日除けが欲しい。蚊にくわれるか。隠れ家にもなりそうだが、そんな使われ方ではなく、知ってほしいなあ。




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チラシ、ニュース

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◇ニュースレター(市民自治あかし)

86号 2023.10.29 新庁舎建設計画の検証、必要な変更は反映されたか?
85号 2023.09.30 城下町明石と中崎緑地 400 年の歴史を振り返る
84号 2023.07.30 由緒ある「中崎緑地」松林がピンチ

◇中崎緑地の松林を守る会 3号チラシ 2023.10

◇中崎緑地の松林を守る会 2号チラシ 2023.9

◇中崎緑地の松林を守る会 1号チラシ 2023.8


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