市民病院再整備基本方針の財政的な検討経過と事業費の解明を求める請願書
2026年2月19日
明石市議会
議長 国出拓志 様
請願者
政策提言団体 市民自治あかし
請願の趣旨
明石市民病院の老朽化と再整備については市議会でもしばしば取り上げられてきたことですが、2023年度に庁内プロジェクトチームによる調査報告書がまとめられてからは、2024年度から2025 年度初めにかけて急ピッチで検討が進められ、2025年1月末から3月初めにかけてわずか3回の有識者会議の開催と報告に基づき、基本方針案がまとめられました。
基本方針では簡潔に「県立がんセンターの建て替え跡地に移転し建て替える協議を関係機関と進める」とされています。公立病院の建て替え等については近年、病院経営の厳しさに加えて巨額の建設事業費および開院後も維持管理に要するランニングコストが巨額に上ることから、どこの自治体でも財政的な検討が慎重に行われ、統廃合や県立病院への移管、民営化等の代替案も慎重に検討される事例が多いようです。
ところが、本市の市民病院の再整備計画は財政的な検討もされないまま「移転建替え」が基本方針として決定されています。一昨年(2024年6月)に庁内プロジェクトチームによる調査報告書が提出されて以降、250ページ超に上る報告書が市議会委員会に報告された際も、質疑はゼロのまま報告を聴いただけに終わっています。
2024 年12月に有識者会議の設置開催計画が常任委に報告された際には、当初の5か月間で4~5回程度の開催計画が遅れて3カ月で3回に圧縮されたことに対する懸念の意見も出ていましたが、結果的には「1カ月半で3回の会議」で報告書がまとめられています。また、有識者会議の報告書が出た後、基本方針(素案)が1か月後にパブコメに付されたり、5月に市民ワークショップを行った後の6月議会に素案を一部手直しした「基本方針案」が議会に報告され、財政的な検討はどうするのかという質疑があったにもかかわらず、委員会後にはがんセンター跡地への移転建替えを前提とした「基本方針」が策定されています。
5月のワークショップでは、参加した市民から「財政的検討なしの移転建替え方針」に疑義が出され、事業費の規模感や他の大型事業が錯綜する中での財政的検討なしの建替え決定を危惧する声も続出していました。6月の常任委員会にはこうした市民からの批判的な意見はすべて報告されないまま、議員からの同様の質問にも「今後の基本構想策定段階で財政的シミュレーションを行いたい」という程度の答弁のまま放置されています。
今後、基本構想から基本計画を経て建設、開院まで10年を見込む計画とはいえ、財政的検討や代替案の検討経緯もなく、いきなり「移転建替え」の基本方針を決めてしまう進め方には大きな危惧を感じます。
以上のような疑問が多い本件事業計画については、以下の諸点に留意して慎重な審議を行っていただきますようお願いします。
請願の項目
- 財政的検討のないままの「移転建替え」基本方針は再検討してください。
- 議会基本条例第11条に記載されているように、新規事業の立案に当たっては代替案等の比較検討の経過を明らかにするようにしてください。
- 市民病院再整備のような大規模な計画については、計画段階から慎重かつ継続的な審査を行えるように特別委員会を設置することや、報告事項ではなく「議決事項」とするように検討してください。
- 基本構想策定時期の見通し及び(仮称)市民病院基本構想策定委員会の設置時期の見通し
以上